小説 タロット占い師 アキの冒険 1-1

新米占い師のアキが、些細な事から事件にまきこまれる。未熟な占いの経験と、天性の直感で、難事件に挑戦する物語。                主な登場人物                                伊藤アキ  この物語の主人公で最近まで、中堅のホテルで働いていた、新米タロット占い師。37才でアラフォー世代。酒好き、犬好きでどこにでもいそうな女子。好奇心だけで、何にでも首をつっこむ、迷惑な性格の持ち主だ。その反面、気弱でお人よしな一面もある。容姿は、ごく普通で中肉中背、いや少し、ぽっちゃり系。時々、奇抜な服装を好む。                                チコ  いつもそばにいてくれるチワワ犬。メスで5才。今はぺット以上の存在で頭脳も聡明。動物の鋭い臭覚で役に立ってくれる。事件解決時の優秀な助手でもある。                                                          山口竜馬  今まで勤めていたホテルの後輩。25才で、年下の草食男子。アキに少し好意があるらしく、何かと心配してくれる、心優しい青年。                              謎の占い師  占いの師匠で、事件解決のために手助けをしてくれる重要な人物。80才位と思われるが、素性が少しもわからない老人。金と女好きだとのうわさもあるが、タロット占いの腕は抜群らしい。この謎の師匠との出会いでアキの人生が大きく変わっていく。                                     マスター  占いの場所を提供してくれる、喫茶店のオーナー。60才位。穏やかな性格で人生の良き先輩。柔らかく、ヒントをくれる。コーヒーの立て方は素晴らしいとの評判。               私の名前はアキ、39才。福岡の博多に生まれる。幼少の頃から博多弁をしゃべる事に誇りをもっている。博多弁といえばかわいい方言の代表になる位に、素敵な言葉だ。博多の自慢の一つなのだ。ほかにも食べ物、自然、人柄、素晴らしいものばかりで、きりがない。特に食べ物は、色々とおいしい。山にも海にも囲まれているので、安くて新鮮な物ばかり頂ける。そんな、愛する故郷の専門学校を卒業して、花の東京で、憧れのホテルウーマンになる事を決意する。実はテレビの放送でホテルウーマンの特集があり、それをみて、単純に魅せられただけだった。次回に続く